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無効化された感情の行方|『Tシャツが乾くまで』第4話に寄せて

感情を扱う

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【vol.2481】

 

 

 

こんにちは!
カウンセリングオフィス

プログレスむかいゆかです。

 

 

 

最近、目が離せなくて

毎週のように楽しみにしているのが

『Tシャツが乾くまで』というドラマ、

みなさんはご存知ですか?

 

 

 

 

 

 

蒼井優演じる咲子と

中島歩演じる樹生(いつき)は

 

 

それぞれの夫・充(松山ケンイチ)と

妻・あずさ(夏帆)が

バスの事故に巻き込まれてしまいます。

 

 

 

あずさは亡くなりましたが

充は行方がわからないまま。

 

 

 

そんな出来事をきっかけに出会った

二人のやりとりを中心に

ドラマは展開していくのですが

なんせ、展開が全く読めなくて、

目が離せないというわけなのです。

 

 

 

今日は最新の第四話で

私が感じたことについて

お話させていただこうと思います。

 

 

 

大切な妻を亡くしたにもかかわらず

仕事でひとつのミスもなく

いつも通り淡々と業務をこなす樹生に

 

 

部下の女性が

「私、ハムスターを亡くしただけで、

半年くらい仕事でミスばかりしていました」

と打ち明けるのですが

 

 

その言葉の裏には

「奥様を亡くされたのに

あなたは強い人ですね」という

先入観があるように感じました。

 

 

 

でも、私はこのシーンを見ながら

ちょっと違うことを考えていたんですよね。

 

 

 

樹生が揺るがないのは

決して彼が強いからではなく、

心の揺れを

表に出せないだけなんじゃないか…と。

 

 

 

というのも、この第4話では

樹生の幼少期のエピソードが語れる

シーンがあるんですよね。

 

 

 

五歳くらいの頃、

水族館で迷子になって

薄暗い水族館の片隅でひとりぼっちで

うずくまって泣いていた樹生。

 

 

 

 

 

 

ようやく母親に見つけてもらえたとき、

彼を待っていたのは安堵ではなく

母親のこんな言葉だったのです。

 

 

 

「あんたが来たいって言ったんでしょう。

 なんで来たいところに来れて泣くのよ。

 じゃあ、来なきゃよかったじゃない」

 

 

 

 

 

 

怖かった。

ひとりぼっちで心細かった。

ただそれだけで

涙が溢れてきていただけだったのに

 

 

彼が受けとったのは

彼を守ってくれるはずの母からの

「お前が悪い」という

非難のメッセージだったのです。

 

 

 

感情そのものを、
無効化されてしまったんですよね。

 

 

 

この話を聞いた咲子が

ポツリとこんな言葉をこぼしました。

 

 

 

「親にはなんで代わりがいないんですかね」

 

 

 

 

 

 

友達も、恋人も、習い事の先生も

合わなければ変えることはできますが、

子どもにとって

親だけは変えられないんですよね。

 

 

 

目の前の親が

自分の感情をどう扱うかが

そのまま

「感情とはこう扱うものだ」

というルールになっていく。

 

 

 

ですから、子どもにとって

感情を出したときに責められる経験は

一度きりでも深く残るものなのです。

 

 

 

そういった体験が

たとえ小さなものであっても

何度も重なれば

「感情は出さない方が安全だ」という

ルールとして身体に刻み込まれていく。

 

 

 

樹生が今、悲しみを見せずに

淡々と仕事をこなせているのは

そういった体験の積み重ねの

結果なのかもしれません。

 

 

 

それは強さではなく

幼い頃に身につけざるを得なかった

生き延び方。

 

 

 

私はセラピーの場面で

似たようなことを

驚くほど多くの方から聞くことがありますし、

私自身も同じような体験をしてきました。

 

 

 

「泣いたら、余計に怒られた」

「弱音を吐いたら、甘えだと言われた」

 

 

 

そうした記憶を持つ方の多くが

大人になった今も

感情を出すことに対して

どこかブレーキをかけています。

 

 

 

 

 

 

そして、それを

「自分の性格」だと思っていることが

決して少なくありませんが

 

 

それは性格ではなく

かつて生き延びるために身につけた

感情への対処方法なのです。

 

 

 

感情って

ひとりで抱えているだけでは

なかなか癒されないものです。

 

 

 

誰かに受けとめてもらってはじめて

流れ(プロセスされ)ていくものだから。

 

 

 

水族館のあのシーンで

本当に必要だったのは

「泣くのをやめさせること」ではなく

一緒にその怖さを抱えてもらい

 

 

その体験をとおして

安堵を得ることだったんですよね。

 

 

 

そしてそれは、大人になった今も

ひとりで頑張るだけでは

なかなか手に入らないものだったりします。

 

 

 

だからこそ、

安心して感情を出せる関係の中で

もう一度その体験をし直すこと。

 

 

 

セラピーは

まさにそのためにあるのです。

 

 

 

カウンセリングオフィスプログレスでは

安心できる関係の中で
そんな「ひとりでは抱えきれなかった感情」に
もう一度出会い直すお手伝いをしています。

 

 

 

感情と出会い直すとき、
人生は彩りを取り戻す。

 

 

 

 

 

 

『Tシャツが乾くまで』、

これからも目が離せません。

 

 

 

【ご予約・お問い合わせはこちらから】

 

 

 

カウンセリングオフィスプログレス

公認心理師|臨床心理士|AEDP®︎認定セラピスト

向 裕加(むかい ゆか)

 

 

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