
今、話題の映画『国宝』。
その中にあった一言が
セラピストとして
そしてひとりの人間として
深く胸に刺さりました。
【vol.2157】
こんにちは!
カウンセリングオフィス
プログレスのむかいゆかです。
先週の土曜日の夜、
今、世間で話題になっている
映画『国宝』を観に行ってきました!
上演時間が
なんと3時間という大作!
観に行った…という
私の周りの人たちの評判が
すこぶる良かったので
「トイレなんかで
席を外してはなるものか!」と
私には珍しく(笑)
ビールも我慢したという…。
でも、その判断は間違ってなくて
ストーリー展開の面白さもさることながら
出演者の演技力に圧倒されっぱなし!
特に
主役を務める吉沢亮と
共演する横浜流星が踊った
『二人道成寺』は圧巻の美しさで
観ているだけで
涙がボロボロ流れてきて止まらず
そんな自分に驚いたりもしたほどでした。
•̩̩͙*˚ 歌舞伎豆知識
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┅ 女形の成り立ち映画をこれから観る方は予習として
すでに観た方は、
より深く歌舞伎を知るきっかけに ࣪これをチェックして#映画国宝 の世界をお楽しみください
映画『#国宝』
大ヒット上映中⸝⋆⸝⋆ pic.twitter.com/9HeipIgPpU— 映画『国宝』公式アカウント (@kokuhou_movie) June 10, 2025
(これです、これ!!⬆︎)
これから観にいく…という方も
多数いらっしゃるかと思うので
あまり多くを語るまいと思いながらも
これだけは伝えさせてください。
数ある心動かされたシーンの中で
特に、私の心に響いたのは
90歳を超える人間国宝である
死を目前とした
歌舞伎役者・小野川万菊が
粗末なアパートの一室で
床に臥せっていたときに溢した
こんな言葉でした。
ここには美しいものは何もないでしょ。
そこがほっとするの。
もういいんだよって言われてるようで。
きっと若い頃は絶世の美を誇った万菊さんが言う『ここには美しいものは何もないでしょ。そこがほっとするの。もういいんだよって言われている様で』に胸が詰まる
芸と美に取り憑かれ、守り、どんな重積を背負ってきたのか
ゾッとする程の妖気一番響いた #田中泯 様#国宝 #国宝級名場面キャンペーン https://t.co/JQhMH2i7Vo
— rose (@rose35065930) June 12, 2025
「美」に限ることなく
何かを突き詰めようとすることは
とても尊いことだと思います。
けれど同時に、それは
「今のままでは不十分だ」と思う心から
始まっているのかもしれませんよね。
もっと上手く、もっと深く、もっと高く。
そんなふうに、終わりのない階段を
ひたすら上っていくような感覚の背景には
“このままの自分では価値がない”
“十分ではないのかもしれない”
という痛みが潜んでいるのかもしれません。
そして、
突き詰めれば突き詰めるほど
その「天井」はどこまでも
上がっていってしまうんですよね。
だからこそ
「もういいんだよって言われているようで…」
と静かに語る万菊の姿が
私の目には、深い解放のように映りました。
セラピーの現場でも
「頑張らなきゃ!」
「もっと、ちゃんとしなくちゃ」
と自分を追い立てる思いに
苦しむ方は少なくありません。
その思いが
決して悪いとは思っていません。
なぜならば
それがあったからこそ、ここまで来れた
…というのは紛れもない事実だから。
でも、どこかで少し立ち止まって
「もう、十分かもしれない」
「これで、もうイイのかもしれない」
そんなふうに
そっと自分に声をかけてみることは
案外、大切なことではないのでしょうか。
セラピーとは
そんなふうに“頑張り続けてきた自分”を
やさしく受けとめ直す時間でもあります。
映画の中の万菊のように
「美しさ」や「完璧さ」を
求め続けた先に
「もう、イイんだよ」「十分だよ」
と言える場所があるとしたら
そこにはきっと
人としての深い癒しと静けさが
あるのだと思います。
「もう、十分頑張ってきたよね」
そんなふうに
自分に声をかけたくなったら…
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