【vol.1968】
こんにちは!
カウンセリングオフィス
プログレスのむかいゆかです。
Xを眺めていたときに
ふと目に留まった投稿がありました。
それがコチラ⬇︎
私は20代の頃、BPD(境界性パーソナリティ障害)と診断されていました
トラウマによる感情調節困難を、主治医には見抜けなかったのだと思います
30歳で転医し、発達障害の診断を受けました
のちにトラウマ起因の症状に対する治療も開始
ようやく今、回復の兆しが見えてきたところです#複雑性PTSD https://t.co/v9KQjXeWdb
— なしえ (@nashie5329) December 8, 2024
この投稿と
元の投稿に書かれているように
トラウマによる感情調節困難を
BPD(境界性パーソナリティ障害)や
双極性障害の症状のひとつと捉えられて
心療内科や精神科を受診したときに
そういった診断の下に
治療を受けたことがあるけれども
あまり改善しなかった
…という方たちに出会うことも
実際にありますし
私自身も
BPD、双極性障害、発達障害、
C-PTSD(複雑性PTSD)、
発達性トラウマ障害などについては
症状や状態像がかなり被っているので
いったい訴えている症状が
何に起因しているのか?を見定めて
適切にアプローチしていくことは
なかなかの至難の業だと
常日頃から感じているところです。
そんなことをボンヤリと考えながら
私の大学病院勤務時代の助教授で
現在は、長崎大学生命医科学
国際・地域精神健康科学分野の教授である
小澤寛樹先生の言葉がふと思い出されました。
それは、かれこれ20年前くらいのこと。
当時は特に若い女性の間で
BPDと診断される人が多い時代でした。
BPDとは
✔︎ 激しい気分や感情の変動
✔︎ 対人関係における困難
✔︎ 過度な見捨てられ不安
✔︎ 衝動的な行動化
✔︎ リストカットなどの自傷行為
✔︎ 過度な他者に対する依存傾向
などに特徴づけられる
感情、行動、対人関係が
非常に不安定になりやすい心の問題。
私も当時は
BPDと診断された患者さんたちの対応に
小澤先生をはじめとするドクターたちと
チームで一緒に当たっていました。
ある日、外来での診察で
あるBPDの患者さんの診察が終わって
次の患者さんの診察までに時間があったとき
小澤先生が
BPDの患者さんって
イイ彼氏(パートナー)ができると
不思議と落ち着くんだよね。
薬なんかよりも、ずっと効果あると思うわ。
と言ったことを今でも覚えています。
あの頃は私も経験不足でしたし
20年前はまだ
トラウマの問題や影響については
あまり知られていなかったこともありましたが
今となって考えてみたら
BPDと診断されていた人たちの
生育歴を思い出してみると
発達性トラウマの影響が
間違いなく存在していて
それが「生きづらさ」を
助長していたとわかるんですよね。
そう言えば
小澤先生のいう
「イイ彼氏(パートナー)」とは
そういったBPDの患者さんたちが
体験している感情を
否定や非難することなく受けとめて
必要あらば感情に名前をつけて
感情のみならずその患者さんに
しっかりと寄り添いながら
自然と感情調節を手助けしていた
セラピストのような人だったなぁ
…と今更ながらに思い出してみたり。
当時は
イイ彼氏(パートナー)ができると
なぜ落ち着くのか?ということを
よく理解できませんでしたが
アタッチメントやトラウマのことについて
学びを深めた今となっては
それが決して不思議なことではなく
ちゃんと
説明がつけられることなのだと
納得することができます。
ただ
こういった「イイ彼氏(パートナー)」に
出会う確率はそう高くはないもの。
ですから
そういった出会いを待っているよりは
セラピスト/カウンセラーと共に
感情調節の困難を克服するための
ワークをしていく方が近道のように思います。
自身の感情の調節に
困難を感じているのであれば
それはトラウマに起因しているかも知れません。
トラウマワークを通して
生まれながらに備わっている
感情調節の力を取り戻していきませんか?
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