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「わたし」が奪われるとき

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【vol.1202】

 

こんにちは!

 

カウンセリングオフィス

プログレスむかいゆかです。

 

 

 

Twitterで

交流のある

 

 

アメリカで

アートセラピスト

として

活躍されている方が

 

 

Netflixで

配信されてる

コチラの映画を

紹介してくれました。

⬇︎⬇︎⬇︎

 

 

(原題は『Luckiest Girl Alive
 なんですけど
 邦題があまりにもイケてない…)

 

 

 

若干

ネタバレですが

映画の内容は

こんな感じです。

 

 

 

主人公のアーニーは

雑誌のライターとして

NYで成功している女性で

 

 

誰しもが羨むような

良家出身の男性との

結婚を控えています。

 

 

(左:アーニー現在、右:アーニー高校生時代)

 

 

 

そんな

彼女のところに

 

 

ひょっこりと

舞い込んできたのは

 

 

彼女が通っていた

名門私立高校で

起きた

 

 

銃撃乱射事件の

ドキュメンタリー番組

(映画?)への出演依頼。

 

 

 

実は

銃撃乱射事件が

起きる前

 

 

彼女は

3人の男子学生に

レイプされています。

 

 

 

それを表沙汰にすると

学校の名前が傷つく

(お金持ちの子女が

集まる学校なので)

 

 

大学に出願するときに

悪影響が出る

 

 

未成年なのに

お酒を飲んでいたから

警察に行っても

相手にされない

 

 

…などと

学校長から諭されて

 

 

アーニーが

泣き寝入り

することに。

 

 

 

その後に起きた

銃撃乱射事件では

 

 

アーニーを

レイプした2人が

銃殺され

 

 

残りの1人の

ディーンは

 

 

車椅子生活を

強いられることに

なりながらも

生き残りました。

 

 

 

彼は

「被害者」

として

 

 

銃規制の活動に

熱心に取り組む

ようになって

 

 

本まで出版して

有名人に

なりましたが

 

 

アーニーが

自分が集団レイプの

「被害者」として

 

 

闇に葬っていた

高校生の自分に起きた

忌まわしい出来事を

 

 

公表しようと

する前に

 

 

勇気を出して

ディーンと

対峙したとき

 

 

彼は

こんな言い訳を

し始めます。

 

 

 

アーニーを

レイプしたことは

「言い訳できない」

としながらも

 

 

「僕には妻がいる。

 娘たちもいる。

 知られたら家庭崩壊だ」

 

「僕はこうなったけど

 (車椅子)
 君は違う」

 

「あんなことを
 するつもりはなかった。
 酔ってたんだ

 わかるだろう?
 何をしているか
 よく分かってなかったんだ」

 

 

 

 

…と言い訳の連続!

 

 

 

そして

しまいには

 

 

こんなことを

言い出す始末です。

 

 

 

「君があの夜のことを

 暴露しても

 僕は否定する。

 

 僕を信じる人は多い

 

 

 

ちょっと

有名だからって

何、その脅し⁉️

 

 

そして

 

 

「昔の俺はクソ野郎だった。

 でも、過ちを償おうと

 日々努力している。

 それじゃダメなのか?」

 

 

と涙ぐむ。

 

 

 

映画だと

分かっていながらも

 

 

「ちょっと

 その茶番劇、

 勘弁してよー!

 

 レイプされた

 アーニーの人生は

 どうでもイイってこと?

 

 ふざけるなー!」

 

 

…と

怒りが炸裂

してしまいました。

 

 

 

 

 

このやりとりの中で

アニーはディーンに

こう言います。

 

 

自信を持てそうになると
あのときのことを思い出すの。
そして自信を失う。

 

 

 

性犯罪は

どんなものであれ

 

 

被害者の尊厳が

著しく傷つけられ

 

 

被害者は

心に大きな傷を

負います。

 

 

 

そして

そのとき

味わった恐怖は

 

 

幽霊のように

被害者の

心にとり憑いて

蝕んでいきます。

 

 

 

 

 

先ほど

挙げたような

 

 

ディーンの言葉や

学校長がとった

行動には

 

 

問題を

矮小化

 

 

健全な怒りを

然るべき人に

向けることを

阻止してしまう力

 

 

が隠されています。

 

 

 

 

 

外に向かうことが

できない

怒りの矛先は

 

 

必然的に

被害者自身の

内側に向けられ

 

 

傷を負った心は

さらに

毒されていく

わけです。

 

 

 

こうやって

尊厳だけでなく

自信をもが

奪われて

 

 

しまいには

「わたし」

そのものが

 

 

奪われて

いきます。

 

 

 

昨今、

性犯罪や

性暴力に対する

 

 

社会的な関心は

日々高まって

きていますが

 

 

諸外国と

比較すると

十分とは

言えません。

 

 

 

というのも

日本では

 

 

性犯罪や性暴力の

被害者への

抑圧や偏見が

根深い

 

 

…ということに

加えて

 

 

被害者が体験する

恥の感覚を

 

 

十分に

理解することが

できていないから。

 

 

 

これは

被害者の個人の

問題ではなく

 

 

社会全体の

問題として考え

 

 

そして

取り組んで

いかねばならない

 

 

大切な課題

です。

 

 

 

この映画を観て

 

 

私も

ひとりの女性として

 

 

そして

トラウマ治療に携わる

ひとりの臨床家として

 

 

この課題には

真剣に取り組んで

いきたい

 

 

と思いを

新たにした

次第です。

 

 

 

結構激しい

性暴力の描写が

されていますが

 

 

一見の価値がある

オススメの映画です。

 

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