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スパッと切る力|落語「包丁」に学ぶバウンダリーと自己尊厳

夫婦/恋愛

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「ここまでやったから」

と手放せなくなるのは

多くの人が陥る心理の罠。

 

 

 

落語『包丁』の女将さんの姿は

その先にある

自己尊厳の守り方を教えてくれます。

 

【vol.2246】

 

 

 

こんにちは!
カウンセリングオフィス

プログレスむかいゆかです。

 

 

 

女将さんに感じた違和感

 

 

 

昨日、病み上がりではありましたが

前々から楽しみにしていた

立川談春さんの独演会に行ってきました。

 

 

 

 

 

 

ウォーリーを探せ!よりも

よっぽど大変ですが

この中に、私もいます(笑)!

 

 

 

一席目で聴いた「包丁」。

 

 

 

登場するのは

清元の師匠・おあきに

寄生するように暮らす久次と

その悪だくみに巻き込まれる寅です。

 

 

 

久次は若い女ができたため

おあきを追い出そうと企みます。

 

 

 

寅に言い寄らせて

そこへ自分が包丁を持って飛び込み

 

 

「間男(浮気)現場だ!」と仕立て上げて

おあきを売り飛ばして

寅と利益を山分けする算段でした。

 

 

 

筋書きはもちろん失敗し

最後に久次の情けなさが

暴かれて終わるのですが

私が注目したのはおあきの姿でした。

 

 

 

彼女は

多大なる自己犠牲を払っても

 

 

九次を

「私がここまで面倒を見てきた」

という思いが強く

 

 

途中までは

久次の裏切りにも全く気づかずに

尽くし続けていたのです。

 

 

 

サンクコスト効果に縛られる心

 

 

 

心理学には

「サンクコスト効果(埋没費用効果)」

と呼ばれるものがあります。

 

 

 

すでに費やした時間や労力が惜しくて

合理的には手放した方がよくても

続けてしまう心理現象です。

 

 

 

 

 

 

「ここまで尽くしたのに」

「私が支えてきたのに」

…と思う気持ちは自然なものですが

 

 

それがかえって自分を縛り

相手に依存し続ける

原因になる得ることがあります。

 

 

 

臨床の現場でも

「やめたら今までが無駄になる」

という思いから

 

 

関係を手放せずに

苦しんでいる方に出会います。

 

 

 

 

 

 

尽くす優しさ自体は尊いものですが

それが自己犠牲に傾いたとき

人は大きく消耗してしまうのです。

 

 

 

おあきが見せた“包丁のような切れ味”

 

 

 

しかし、おあきは

久次の企みを知った瞬間に

態度を一変させました。

 

 

 

寅と手を組み

久次を追い出す場面は

まさに包丁で「スパッと切る」

潔さそのものでした。

 

 

 

 

 

 

ここには大切な示唆があります。

 

 

 

それは

「自分を侮辱する相手に境界線を引く力」こそが

自分を大切に思うこと

 

 

すなわち

self-love(自己愛/自己尊厳) の表れ

だということです。

 

 

 

セラピーでいう

「バウンダリー(境界線)」とは

相手を拒絶することではなく

自分の尊厳を守ることです。

 

 

 

おあきは

久次の裏切りを知ったとき

もうこれ以上は許せないと線を引きました。

 

 

 

それは愛情を否定する行為ではなく

「自分の尊厳を守るために必要な線引き」

だったのです。

 

 

 

 

 

 

尽くす優しさをどこに注ぐか

 

 

 

現実の人間関係では

おあきのように

スパッと切るのは難しいかもしれません。

 

 

 

過去に注いだ時間や労力が重荷になり

「やめたら無駄になる」と

思ってしまうからです。

 

 

 

けれども

あなたの優しさは

決して無駄にはなりません。

 

 

 

それは確かに

相手を支えた時間であり

同時にあなた自身の

人間性の証でもあるから。

 

 

 

とはいえ

恋人との関係や職場での役割、

あるいは家族のなかで

 

 

「ここまで尽くしたのだから」

と思うあまりに

なかなか手放せずに

苦しむことは誰にでもあります。

 

 

 

だからこそ

自分を大切にするために

境界線を引き直すことが大切です。

 

 

 

 

ひとりで頑張らずに
私にお手伝いさせてください。

 

 

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