コスパやタイパを意識した、でっち上げにご注意あれ！

【vol.1882】

 

 

こんにちは！

カウンセリングオフィス
プログレスのむかいゆかです。

 

 

 

今日の朝、

何の気なしにXを眺めていたら

こんな投稿が目に留まりました。

 

 

“Neither I (nor anyone else) can tell in advance how many sessions [a patient] will need, and this isn’t because I’m inexperienced or unscientific but because I have 30 years of experience & value a scientific approach, which means: I don’t make stuff up”
—Norman Doidge https://t.co/pQiWqCFE8R

— Jonathan Shedler (@JonathanShedler) September 13, 2024

 

 

 

これは精神科医であるNorman Doidgeの

言葉を引用した投稿で

日本語に訳するとこんな感じになります。

（へたっぴですみません）

 

 

 

 

 

この投稿を読んだとき

「よくぞ言ってくれたー！」

と思いました！

 

 

 

 

 

「たった３ヶ月で良くなる！」

「10回で改善する！」

 

 

などといった

キャッチーなフレーズが

巷にあふれていますが

 

 

それは

Norman Doidgeが言うところの

「でっち上げ」です。

 

 

 

なぜならば

そんなことに

科学的な根拠（evidence）は

全くないのですから。

 

 

 

ただ、その一方で

 

 

「何回くらい

　セッションを受けたら

　良くなるのか？」

 

 

 

 

という見通しを

クライエントが知りたがるのは

もっとものことだとも思います。

 

 

 

この問いに対する

答えを出してくれているのが

 

 

心理学者で精神分析家、

カルフォルニア大学サンフランシスコ校の

臨床教授を務める

Jonathan Shedlerの下記の投稿⬇︎

 

 

“A scientific study of more than 10,000 therapy cases showed therapy follows a dose-response curve. It takes more than 20 sessions before 50% of patients show clinically meaningful improvement and >40 sessions before 75% of patients show improvement” https://t.co/cYvYXxa535

— Jonathan Shedler (@JonathanShedler) September 13, 2024

 

 

 

 

 

 

セラピーへの反応や効果については

かなり個別性が高いので

一概に「こうですよ！」と言えませんし

 

 

ここで示されている数字も

絶対的ではないので

あくまでも目安でしかない

という限界はありますが

 

 

目安であるとは言え

この研究は科学的な方法で

結果が導かれているので

でっち上げではありません。

 

 

 

私の臨床経験からしても

改善を望むのであれば

この研究結果が示しているように

 

 

長期的な視点をもって

セッションは継続することを

大前提として受けるのがベスト

だと信じています。

 

 

 

コスパ（コストパフォーマンス）がイイ

タイパ（タイムパフォーマンス）がイイ

 

 

 

 

という言葉が

巷で大流行しているほど

効率至上主義のこの世の中では

 

 

セラピー／カウンセリングは

非効率的な営みと

捉えられるかもしれませんが

 

 

それは目先しか考えていない

短期的な視点から下された判断。

 

 

 

一見すると

セラピー／カウンセリングの

セッションの積み重ねは

非効率的だと思われるかもしれませんが

 

 

問題の解決に向けての取り組みを

先延ばしにすることは

 

 

問題が雪だるま式に

大きくなっていくのを

見すごしているに過ぎません。

 

 

 

そんな風に

問題が大きくなってから

解決に向けて取り組もうとするのは

 

 

コスパやタイパはかなり悪くなるので

実は、本末転倒だったりするんですよね。

 

 

 

そうならないためにも

 

 

早めに、そして、ジックリと

セラピー／カウンセリングに

取り組むことをオススメしたい！

 

 

というのが私の本音です。