Netflix『ラヴ上等』に見る、衝動的な行動とトラウマ反応

パッと見には
「問題行動」に見える衝動的な反応。

 

 

 

でも、その背景には

トラウマの影響や

自分を守るための戦略が
隠れていることも…。

 

 

 

【vol.2336】

 

 

 

こんにちは！
カウンセリングオフィス

プログレスのむかいゆかです。

 

 

 

最近、

興味をそそられる番組がないなぁ…

と思いながら

Netflixの番組リストを眺めていて

 

 

ちょっぴり茶化す気持ちで

観はじめたこの番組が

思いの外、面白くて

まあまあハマってます（笑）。

 

 

 

ヤンキー恋愛リアリティショー
『#ラヴ上等』
強行配信開始❤️‍🔥

社会のはみ出し者として生きてきた
11人の純情度100%のヤンキーたち。

14日にわたり学校で共同生活を送り、
衝突しながら本気（マジ）の愛を
追求していく純愛リアリティショー。夜露死苦。#ラヴ上等 @calmakids pic.twitter.com/YJAdtS4ZM0

— Netflix Japan | ネットフリックス (@NetflixJP) December 9, 2025

 

 

 

 

 

 

登場人物の皆さんのそれぞれに

背負ってきた過去の傷があって

（しかも、かなり壮絶）

 

 

それが、時々、トラウマ反応として

ヒョコっと顔を出したりする…

というところにも

 

 

ついつい目が行ってしまうのは

ある意味、職業病なのかも知れません。

 

 

 

特に、印象に残ったのは

エピソード４でBabyことユリアが

新メンバーのお披露目ショーで

水をかけられてブチ切れしたシーン。

 

 

 

新メンバーのお披露目ショーで
水をかけられて…ヤンキー発動⚡#ラヴ上等パンチライン pic.twitter.com/Bz1EPVw8ip

— Netflix Japan | ネットフリックス (@NetflixJP) December 11, 2025

（⬆︎Babyことユリア）

 

 

 

新メンバーに水をかけられて

（これはショーの演出の一部）

ブチギレたBabyが

 

 

氷が入った飲み物を

新メンバーにかけて

彼女の顔に怪我を負わせてしまった

…という事件が発生。

 

 

 

相手に

怪我を負わせてしまったことが

「出演契約違反」の可能性があるとのことで

スタッフとの面談になりました。

 

 

 

 

 

 

その面談で

Babyから語られたことや

その後に新メンバーへの

謝罪の場面を省みると

 

 

新メンバーにブチギレて

顔に飲み物をひっかけた…という

衝動的な行動は

 

 

トラウマ反応だったことが

見えてきました。

 

 

 

 

 

 

（スタッフ面談にて）

 

 

（新メンバーへの謝罪の場面にて）

 

 

 

 

 

 

新メンバーにブチギレて
水をかけたという行動は

「感情のコントロールができなかった」
という単純な話ではなく

 

 

先輩にツバをかけられたり
水をかけられたりして
理不尽な扱いが当たり前だった世界で
生き延びてきたことの影響だったのです。

 

 

 

 

 

 

こういった環境で

 

 

「やられる前にやる」
「傷つくくらいなら、先に手を出す」

 

 

という反応は
身を守るための反応であり

一種の生存戦略。

 

 

 

セラピーの視点で言えば
これは典型的なトラウマ反応なのです。

 

 

 

理屈では

水をかけられるのは

ショーの「演出」のひとつだとは

分かっていても

 

 

身体は一瞬で

“あの頃”に引き戻されて

こういった衝動が起きる。

 

 

 

パッと見には
「問題行動」に見える反応でも

その背景には

トラウマの影響が隠れており

 

 

生き延びるために身につけてきた
必死の戦略であることは

決して少なくはありません。

 

 

 

では、こうしたトラウマ反応に対して

どんな関わり方ができるのでしょうか。