
大切な人を失ったとき
その悲しみにどう寄り添えばいいのでしょうか。
Netflixドラマ『フォー・シーズンズ』は
喪失と向き合う人々の姿を通して、
「寄り添うこと」の難しさと温かさを
教えてくれる作品でした。
【vol.2124】
こんにちは!
カウンセリングオフィス
プログレスのむかいゆかです。
最近、何の気なしに観はじめた
Netflixの海外ドラマ。
◆配信開始
Netflixシリーズ『フォー・シーズンズ』(アメリカ)数十年来の付き合いのカップル3組の友情に、危機到来!?
きっかけはある1組に急浮上した離婚話。おかげで共通の恒例行事だった年4回の週末旅行が、何やらメンドーなことに…?#フォー・シーズンズ pic.twitter.com/24wgoUcV5g
— Netflix Japan | ネットフリックス (@NetflixJP) May 1, 2025
それが、とても良くて…
思わず一気観してしまいました。
(※日本語字幕/吹替ありです!)
物語は、大学時代からの友人である
中年の3組のカップルが
「四季ごと」
(だからタイトルが『フォー・シーズンズ!』)の
恒例旅行を通して
それぞれの人生の転機や
変化していく関係性に向き合っていくという
大人のヒューマンドラマです。
関係のズレやすれ違い、
変化していく友情や愛情…。
一見、劇的な展開はないのですが
だからこそ、そこにある“リアル”さが
じわじわと沁みてくるんですよね。
登場人物と同世代ということもあって
彼らの戸惑いや寂しさ、希望に
私自身も深く共感を覚えました。
だからこそ
一気に観てしまった理由かもしれませんね。
少しネタバレになりますが
こんな印象的なシーンがありました。
最終話で、登場人物のひとり・ニックが
交通事故で亡くなってしまいます。
突然の喪失に
ダニーは深く落ち込み
夫のクロードに「辛い」と気持ちを
漏らすんですよね。
けれどクロードは
「大丈夫。立ち直れるから」
「ニックは蝶になったんだ」
と答えます。
悲しみに寄り添うつもりが
孤独を深めてしまうこともある。
喪失と共感の難しさ。
蝶は、亡くなった人の魂の象徴として
いろんな文化や宗教で
語り継がれている存在です。
それはクロードなりの
ダニーへの励ましなのでしょう。
でも、ダニー自身は
夫が自分の気持ちに
寄り添ってくれるどころか
「(この辛さや悲しみに)
僕はたったひとりで
向き合っているみたいだ!」
と、むしろ孤独を深めてしまいます。
この場面で
クロードがダニーにできたことは
ダニーの
「悲しい」「つらい」という気持ちを
無理に変えようとせず
ただマインドフルに
そのまま受けとめること
…だったと思うんですよね。
けれども
どうしても自分の近くにいる人が
悲しんでいたり、痛みを感じている姿を見ると
私たちまで辛くなってしまうもの。
だから、つい
あの手この手で
感情を感じさせないようにしてしまう
…ということは
みなさんも大なり小なり
経験したことがあるのではないでしょうか?
「泣かないで」「大丈夫」という言葉も
一見すると励ましに見えるけれど
それは案外、自分自身のつらさや苦しさを
少しでも和らげたいがための
言葉だったりするのかもしれません。
ただ、やっぱり、
身近な人が悲しんでいたり
苦しんでいたりする姿を見るのは
誰にとっても辛いものですし
その感情にただ寄り添うということは
思っている以上にエネルギーが要るもの。
だからこそ
その人の“そばにいる人”が
支える側として踏ん張ることは
想像している以上に難しいことだと思います。
そんなときは
思い出して欲しいんですよね。
“しっかりと悲しみを感じきる”ために
セラピーという場があるということ
そして
感情を最後まで感じきるのを導いてくれる
セラピストの力を借りるという
選択肢があるということを…。
感情は“なくす”ものではなく
“一緒に感じてくれる誰か”と共に
最後まで丁寧に感じきることで
自然と次の一歩が見えてくるものです。
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