
【vol.2117】
こんにちは!
カウンセリングオフィス
プログレスのむかいゆかです。
完全に出遅れながらも
観はじめてからは欠かさず観ている
NHKの朝の連続ドラマ『あんぱん』。
今週に入って、ドラマの展開には
戦争の雰囲気が少しずつ色濃くなってきました。
今日はのぶの祖父が営む石材店で働く
若き石工・豪の出征の壮行会が開かれる
というシーンがありました。
🏃♀️#きょうのあんぱん🖌
豪の壮行会が開かれました。
武運長久を祈って、「よさこい節」を歌います。
🔻三姉妹のよさこい節を聴くhttps://t.co/cWxlVESNHe#今田美桜 #河合優実 #原菜乃華 #細田佳央太#朝ドラあんぱん pic.twitter.com/ZTUFTRxnPT
— 朝ドラ「あんぱん」公式 (@asadora_nhk) May 7, 2025
戦争に行くことが
「めでたいこと」として捉えられていた
当時の宴席。
パン屋のヤムさんこと草吉が
「敵と殺し合いに行くのにどこがめでたいんだ!」
と叫ぶ一方で
出征する本人の豪は
「お国のため、皆さんのためわしは戦うてきます」
と、頭を下げるのです。
そのやりとりを観ながら
ふと考えていました。
私たち日本人の中には
“周りの人のために自己犠牲を厭わない”
という傾向が
いろんな場面で見られると思うんですよね。
それは、戦時中に
こうしたメンタリティが
否応なく身体に刻み込まれ
そして敗戦後も
その痛みや傷に向き合うことなく
「まずは国のため、社会のために」と
自分の気持ちに蓋をして走り続けた
そんな私たちの祖先の生き方が
今もなお、私たちに影響を与えているのではないか
つまり集合的トラウマ(collective trauma)*
の影響なのではないか、と思ったのです。
※ 集合的トラウマとは
戦争や災害、社会的抑圧などによって
社会全体が共有する心の傷のことを指します。
(2021年7月、広島にて)
「自分の気持ちを抑えても
周りのために尽くすことが美徳」
私たち日本人の多くが共有する
そんな価値観も
実はそうした
歴史的な痛みから生まれてきたもの
なのかもしれない。
草吉のセリフを聞きながら
そんなことを考えていました。
私の祖父母を含めて当時の人たちは
感じてしまったらやっていけなくなるくらいの
圧倒されそうな悲しみや怒りを
蓋をすることでしか
やり過ごすことができなかったのだと
思うんですよね。
でも、今、「何かが違う」
「このままではしんどい」と違和感を覚えて
セラピーを受けに来られる方たちは
私たちの祖先が
ずっと「蓋をしてきた感情」に
あらためて向き合おうとしているようにも
思うのです。
あの時代には語ることさえできなかった痛みに
今の時代を生きる私たちが
そっと手を伸ばして触れようとしている。
それは集合的トラウマの世代間連鎖を
静かに、でも確かにほどいていく
大切な営みであるように思います。
勇気を出して痛みに向き合うことは
自分自身のためだけでなく
きっと、この社会を
少しずつ癒していくことにも
つながっていくはずです。
そんな一歩を
私と一緒に踏み出してみませんか?
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