なんでもかんでも「ヤバい」と表現するのがヤバい理由

【vol.1816】

 

 

こんにちは！

カウンセリングオフィス
プログレスのむかいゆかです。

 

 

 

セラピー／カウンセリングをしていく上で

私が主軸としているAEDP™️セラピーは

感情にフォーカスを当てていきます。

 

 

 

どんな気持ち／感情が

自分自身の心の中にあるかに気づいて

 

 

そして

それらをプロセスしていく

（感じきっていく）ことを通して

修正的な感情体験を促していく。

 

 

 

そうやって

苦悩からの解放や回復

成長や自己実現へとつなげていく

…というセラピーモデルです。

 

 

 

ですから

セッション中に

 

 

「今、どんな気持ち／感情が

　わいてきてますか？」

 

「どんな気持ち／感情があることに

　気づきますか？」

 

 

 

…などとクライエントに訊いて

 

 

体験している感情を

言葉で表現してもらうように

促していってます。

 

 

 

 

 

感情というものは

不思議というか面白いもので

 

 

圧倒されるような強烈な感情でも

その感情に名前をつける

（ラベリングする）ことができれば

 

 

ある程度のレベルまでには

落ち着かせることができるんですよね。

 

 

 

2018年に京都で開催された

Mindful Self-Compassion（MSC）の

リトリート研修ではじめて耳にして以来

 

 

感情を扱う上での本質として

今も尚、私自身が大切にしているフレーズに

 

 

Name it to tame it.

 

 

というものがあります。

 

 

 

name ＝　名づける／ラベリングする

tame　＝　手なづける／落ち着かせる

 

 

…という意味の英語から

構成されているフレーズで

 

 

直訳すると

「落ち着かせるために名づける」

という意味になります。

 

 

 

つまり

感情を落ち着かせるためには

 

 

まず体験している感情を

ちゃんと言葉で表しましょう／

ラベリングしましょう！

 

 

ということなんですよね。

 

 

 

 

 

体験している感情に

名前をつけることは

私たちが思っている以上に

大切なことなのですが

 

 

この件について

私がものすごーーーーーーーーーーーく

懸念していることがあります。

 

 

（どのくらい心配なのかは

　“ー”の数からお察しください）

 

 

 

それは何か？というと

「ヤバい」という言葉が乱用

されているということ。

 

 

 

 

 

「最近の若者は…」という

説教じみたことは言いたくないんですけど

 

 

街中を歩いて耳に入ってくる

若者の会話を聞いていると

 

 

嬉しいのも、感動しているのも、

悲しいのも、辛いのも、

怒っているのも…

 

 

一緒くたに「ヤバい」で

表現されているケースが

多いこと、多いこと…。

 

 

 

全ての感情を

「ヤバい」という一言で

片付けているから

 

 

自分自身の感情と

上手に折り合いをつけたり

扱ったりすることができない人が

増えてきているのかも知れない…と

 

 

老婆心ながら

これからの日本人の感情のあり方を

案じている次第です。

 

 

 

感情に触れると事態が悪化したり

感情に溺れて

コントロールを失ったりすることの恐れから

感情に意識を向けないようにしてきた人は

多いと思いますが

 

 

むしろ

感情の本質からするとそれは逆で

 

 

感情に名前をつけることすらできずに

感情が阻害されている状態だからこそ

 

 

「人生がうまくいかない」と

頭を抱えて嘆かざるを得ないのです。

 

 

 

私たちが日々抱えている苦悩から

解き放たれるために

 

 

まずは

「ヤバい！」という言葉を手放して

 

 

感情に名前をつけるという

“Name it to tame it”から

スタートしてみませんか？