「やさしくされるとこわくなる」ということありませんか？

【vol.1719】

 

 

こんにちは！

カウンセリングオフィス
プログレスのむかいゆかです。

 

 

 

セッションをしていると

たびたびクライエントから

 

 

「そんな優しい言葉をかけられると

　『怖い！』という気持ちが出てきます」

 

 

と言われることがあります。

 

 

 

そう言うのは

ひとりやふたりじゃありません。

まあまあな確率で言われます。

 

 

 

トラウマに関する

十分な知識がなかった若かりし頃は

 

 

「自分のことを

　信用してもらえていないんだ…」

 

 

と落ち込むこともありましたし

 

 

「私のことを信用してくれないと

　カウンセリングしても

　効果でないんだけどな…」

 

 

とある種のフラストレーションを

抱いていたりもしてましたが

 

 

トラウマについての

勉強を深めた今となっては

 

 

こんな風に感じてしまうのは

トラウマ反応だと

冷静に受けとめれるようになりました。

 

 

 

 

 

人にやさしくされると

途端にこわくなってしまう。

落ち着かない。

 

 

 

対人関係において

そんな気持ちになることが

多いようでしたら

 

 

それは、ひょっとしたら、

トラウマの影響かも知れません。

 

 

 

私たちはみな

「人として尊重されたい／

敬意を払ってもらいたい」

という欲求を持っているものですが

 

 

子どもの頃から

養育者や周りの大人に

 

 

気遣いのある声掛けをされたり

優しくケアされることがなく

 

 

むしろ

心ない言葉を

繰り返し吐かれたり

 

 

しつけと称した体罰なんかを

日常的に受けたりしていると

（いわゆるスモール“t”トラウマ）

 

 

「大切にされる」「尊重される」とは

どういうことなのか？…ということを

体験することができないだけでなく

 

 

「尊重されたい／

　大切に扱われたい」

という私たちの心の中にある

本質的な欲求そのものを

 

 

無意識のうちに抑圧したり

否定したりするようになります。

 

 

 

 

 

というのも

大切に扱われないという

悲しい現実を受け入れていくには

 

 

「大切に扱われたい」

という欲求がない方が

傷つかなくて済む

 

 

から…。

 

 

 

そうやって

大切に扱われないことが

その人にとっての「普通」「当たり前」になって

そこに「安心」を感じるようになります。

 

 

 

「大切に扱われる値は自分にはない」

と思っているので

大切に扱われないことには

特段違和感を抱くことはありませんが

 

 

逆に、優しくされたり

大切に扱われたりすることが

予想外の出来事になるので

 

 

「そんなはずはない！」と

心理的な混乱が引き起こされて

「こわい！」という気持ちが

ムクムクとわいてくるんです。

 

 

 

 

 

幸せになりたいと願っていながら

実際に幸せが近づいてくると

途端に逃げ出したくなる

 

 

…という気持ちの背景には

こういったメカニズムが

実は存在しています。

 

 

 

そういったメカニズムが存在している

…ということに気づくことが

ファーストステップ。

 

 

 

そして

「やさしくされるとこわくなる」

という気持ちになるのには

 

 

然るべき理由があったことを

理解することが次のステップ。

 

 

 

そして

「大切にされる／やさしくされる」ときに生じる

ちょっとでもイイ感覚を少しずつ体得して

 

 

そこに留まれるようになることに

チャレンジしていって

 

 

大切にされる／やさしくされることへの

耐性の幅を少しずつ少しずつ

ゆっくりと広げていく。

 

 

 

そんなプロセスを

じっくりと時間をかけて踏んでいくと

しあわせから逃げ出すことなく

 

 

むしろ、自分から

しあわせに近づいていくことも

可能になるでしょう。

 

 

 

 

 

「やさしくされるとこわくなる」

という悪循環を抜け出して

 

 

真の意味での

「しあわせ」や「安心」を手にしませんか？