
「そんなふうに感じてもいいんだよ」
たった一言で、張りつめていた心が
ふっとゆるむことがあります。
今日は、そんな“心が動く瞬間”について
書いてみました。
【vol.2137】
こんにちは!
カウンセリングオフィス
プログレスのむかいゆかです。
すいません、今日も昨日に引き続き
NHKの朝ドラ『あんぱん』ネタ…。
でも、今日も
朝からボロ泣きするくらい
素敵なシーンがあったんですから
仕方がないです。
それが、このシーン。
🏃♀️#きょうのあんぱん🖌
寛が好きだったウイスキーで献杯する、千代子と羽多子🥃
「もう、私に会えんでもえいと思うて、さっさと向こうへ行ってしもうた寛さんに、怒っちゅうが」
「あてもや。さっさと先に逝ってしもうた、うちの人にずーっと怒っちゅうがです」#江口のりこ #戸田菜穂 pic.twitter.com/z4yMPUzoNR
— 朝ドラ「あんぱん」公式 (@asadora_nhk) May 26, 2025
夫の寛が
自分をおいて先に逝ってしまったことを
その妻であり、嵩の伯母である千代子が
「怒っちゅうが」と感情を露わにしたとき
それに呼応するように、のぶの母・羽多子も
「あてもや!」と自身の気持ちをそっと、
でも確かに言葉にしたーー
そんな、静かで力強いシーンでした。
この場面を観ていて
胸がジーンと熱くなりながら
セッションでよく起こる
あるプロセスを思い出していました。
AEDP®︎では
感情を抑えているクライエントに対して
セラピストがあえて
自身の感情を言葉にすることがあります。
あなたのお話を聴いていて
私の中に怒りがわいてきました
ただ聴いているだけでも
胸が締めつけられるような内容に
セラピスト自身が
感情を揺さぶられることは
少なくありません。
「感じてもイイんだ」
と思える瞬間
そんなセラピストの自己開示によって
多くのクライエントは
こう感じはじめるようになるのです。
ずっと封じ込めてきた感情に
「感じてもイイんだよ」と
自分で許可を出せるようになってはじめて
ようやくその感情に少しずつ触れ
表現するという
プロセスが始まっていくのです。
ドラマの中に見た
感情の解放
今日のシーンは
まさにそんなセッションでの場面を
彷彿させるようなものでした。
千代子が「怒っちゅうが」と語ったとき
羽多子が「あてもや!」と声を重ねた瞬間、
それは、彼女の中で長い間凍っていた感情が
少しずつ溶けはじめたように感じました。
夫を早くに亡くし、
ずっと胸の奥にしまい込んできた「怒り」。
それが千代子の率直な言葉によって
「あぁ、感じてもよかったんだ」
と認められたとき
羽多子もまた、自分自身に
その感情を許せたのだと思いました。
決して多くを語ったわけではない
短いやりとりでしたが
そこには深い共鳴がありました。
大切な人を失った悲しみの中でも
「私は、けっして、ひとりではない」と
孤独ではなく、つながりを選ぼうとする。
人間に備わっている
そんな生命力が引き出された
とてもパワフルな場面だったと思います。
抱えてきた気持ちに
そっと「感じてもいいんだよ」と
やさしく声をかけること。
そして
そんな気持ちを分かち合える
誰かがそばにいるだけで
心は少しずつ動きはじめます。
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