【vol.2021】
こんにちは!
カウンセリングオフィス
プログレスのむかいゆかです。
大学院生の頃から
通訳として関わらせてもらって
私が一方的にメンターとして仰ぐ
サイコドラマ(心理劇)という
集団心理療法の第一人者である
オーストラリア人の
Sue Danielのワークショップで
彼女の通訳をしていたときのこと。
(Sueと私, 2024年9月)
彼女が言い放った
人を精神的に追い詰める根源は
孤立/孤独(isolation/aloneness)だ
という言葉が
なぜか私の心に
深く突き刺りました。
かれこれ、もう何年も前
(ひょっとすると10数年以上かも?)
のことになりますが
その言葉が
とても印象に残っていて
折に触れて
あの時の彼女の言葉を
反芻することがあります。
恐らく
その彼女の発言が
人間の心理の
本質を突いていたからこそ
私の心に響くものがあったのだ
と思います。
私が2019年から
本格的にトレーニングを受けている
AEDP™️セラピーのethos
(中核的な精神)のひとつに
“Undoing Aloneness”
というものがあります。
日本語にすると
孤独感をほぐす/和らげる
…という意味になるでしょうか。
AEDP™️セラピーでは
孤独感を和らげることが
癒しの一歩につながるとして
クライエントを
孤立/独りにさせないことを
常に念頭において
つながりを持つことを
何よりも大切にしています。
それをセッションの中で
実践していくと
「自分はひとりじゃない」
「誰かとつながっている」
と感じられたクライエントは
前進や変容が加速化していくんですよね。
そういった場面を
目の当たりにしている私としては
孤独感をほぐす/和らげることには
偉大なパワー(威力)が宿っている
と肌で感じています。
なぜ、こんな話をしたのか…というと
今、何かと話題のこの本を読んで
⬇︎⬇︎⬇︎
トラウマや
心の病からの回復を支えるのは
人や社会とのつながりや
孤独感からの解放だと
改めて感じたから。
尊厳を踏みにじられ、生きる希望を失い、おまけに社会は声を上げたものに平然と石を投げてくるから、救われることはないと思っていた時期もあった。でもそんな中にも優しい手はあって、助けようとしてくれる友人や医療従事者、弁護士の方々がいた。私の辛さや苦しさを分かち合ってくれる人がいた。人間はひとりでは生きていけない。一人の力ではどうにもならないことがある。これまで生きてきた過程も、決して一人ではなかったはず。だから、誰も自分の味方がいないなんてことはない。必ず、理解してくれる人は存在する。
(渡邉渚著、『透明を満たす』p.173-174)
今、なにかと物議を醸し出している
話題の本ということもあって
ミーハー根性丸出しで
購入しちゃったのですが
なかなか理解されにくい
PTSDを抱えている人の心情や
日々の生活の中で直面する困難、
治療方法や回復過程についても
わかりやすく書かれている
PTSDへの理解が深まる良書で
一人でも多くの人に
オススメしたい一冊です。
最後になりましたが
辛く苦しく
極めてプライベートな体験ながらも
こうやって率直に自己開示することで
似たようなことで悩んでいる人たちの
力になろうとしている
その彼女の勇気と寛大な心に
最大の敬意を表すとともに
彼女が願う
「透明性の高い社会」
になることを願って
私にできることは
粛々とやっていきたいと
自分自身に誓った次第です。
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