「子どものために」と
自分のケアを後回しにしていませんか?
Netflixの『クィア・アイ』を観ていて
育児の本質を突く言葉に出会いました。
【vol.2377】
こんにちは!
カウンセリングオフィス
プログレスのむかいゆかです。
昨日のブログでも取り上げました
Netflixで配信されている
『クィア・アイ』という番組を
ティッシュ箱を抱えて(笑)
観ているところです。

このメイクオーバー番組に出てくる
さまざまな人を見てきましたが
このシーズンで登場した
女性消防士のKateは
今までの中で一番の難しい人で
ハラハラドキドキしてしまいました。
Kate Janosko grew up in Silver Spring. Now, she’s representing her hometown in the final season of Netflix’s “Queer Eye.” https://t.co/XfmeXBC20o pic.twitter.com/Q9mLmdprvA
— The Banner Montgomery (@bannermoco) January 21, 2026
(真ん中の女性がKate)
消防士として働きながら
双子を育てている彼女は
「娘たちのために」
「周りの人たちのために」
と言いながら、自分のケアを
徹底的に後回しにしていました。
それと同時に
離婚や近しい家族の死、
そして、皮肉なことに
自身の家が家事で焼けてしまう
…という
消化しきれていない
さまざまなトラウマを
抱えていたんですよね。
そんな彼女は
Fab 5の5人の提案の
ひとつひとつに難癖をつけて
距離を取ったり
拒否的な態度を見せます。

恐らく、意地悪でも
性格の問題でもなく
「これ以上近づいて
裏切られたら立ち直れない」
「どうせ分かってもらえない」
と、これ以上傷つかないように
自分を守るための防衛のメカニズムが
無意識のうちに働いていることは
彼女の言動の奥に透けて見えるようでした。
そんな中で
ファッション担当をするTanが
彼女に伝えた言葉が
とても本質的でした。
双子たちが
“お母さんにハッピーになってほしい”
と言うということは
彼女たちの目には
あなたがハッピーじゃないと
見えているということ。
彼女たちは、今はちょうど
あなたが何をしているか
どんな気持ちで生きているかを
本当によく感じ取るようになる年頃なんだ。
そして一番避けたいのは
彼女たちが将来
「私は必死にお母さんを
ハッピーにしようとしてたんだ」
って思い込んでしまうこと。
それは、彼女たちの役割じゃない。
親として、あなたは子どもたちに
「私は大丈夫だよ。ちゃんとやれてるよ」
って伝えてあげる必要がある。
あなた自身が
安全だと感じられていない限り
彼女たちは、本当の意味では
安心できないんだ。
このTanの言葉は
発達心理やトラウマ理論の観点から見ても
本当にその通りなんですよね。
親が慢性的に
緊張していたり
我慢を重ねていたり
孤立していたりすると
その“空気”は言葉以上に
神経系レベルで子どもに伝わります。
そして子どもは、無意識に
「私が何とかしなきゃ」
「お母さん(お父さん)を
ハッピーにしなきゃ」
と、背負わなくてもいい役割を
引き受け始めてしまうのです。
日本でも
「子どものために」と躍起になって
自分のケアを後回しにしている
親御さんは本当にたくさんいます。
「この子のためなら、私は我慢する」
「私さえ頑張れば、うまくいく」
そうやって
踏ん張り続けている方ほど
実はとても真面目で、優しくて、
責任感の強い人が多いです。
でも、ここはあえて
ハッキリ言いたいと思います。
子どもに
セラピーを受けさせる前に
親がセラピーを受けた方がいい。
私はそう本気で思っています。
実際、私は18歳以下の
子どものセラピーは受けていません。
それは、子どもを
軽んじているからではありません。
むしろ逆で
一番効果の高い介入は
「親自身が自分の問題に向き合うこと」
だと、臨床の現場で何度も見てきたから。
子どものしんどさの多くは
その子個人の問題というより
家庭の中の「安全感の不足」が
形を変えて表れているだけのことが
決して少なくありません。
親の不安、怒り、
未消化の悲しみ、過剰適応─
それらが、知らず知らずのうちに
子どもの神経系に共鳴していくのです。
だから、子どもを何とかしようとする前に
どうか一度、自分自身の
心と身体の状態を見てみてください。
ちゃんと休めていますか?
誰かに頼れていますか?
弱音を吐ける場所はありますか?
親が安全になれば、それだけで
子どもの半分以上の問題は
自然にほどけていきます。
それくらい
親の「安全感」には力があります。

子どものために頑張るあなたへ。
その優しさを、ほんの少しだけ
自分自身にも向けてみませんか?

きっとそれが
子どもへのいちばん深くて
いちばん確かなケアになるはずです。
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