お正月休みに
とても大切な一冊を
読み終えました。
【vol.2358】
こんにちは!
カウンセリングオフィス
プログレスのむかいゆかです。
あっという間に
三ヶ日が過ぎようとしていますよね。
いつも思うのですが
「あれ、私、何したっけ?」
と思い出せないほど
お正月休みって
ビックリするほど
あっという間に過ぎ去ってしまう。
例年は
食っちゃ寝して過ごしてしまって
猛烈に後悔したりするのですが
今年は
読みたかった本を読んだりして
過ごせていて
まあまあの充実感を得ています。
そんな私が
このお正月休みに読了したのが
齋藤美衣著の『やっと言えた』。

(
著者の過酷なトラウマ体験の描写があります。
過去にトラウマを受けことがある方や
まだ回復途中にある方が読むときは
ご自身の状態をまず第一に考えて
どうぞ、ご無理なさらずに!)
1年ほど前
同じ著者によって執筆された
を読んで感銘を受けてブログに書きましたが
この本はその続編的な位置づけで
前作では語られなかった
著者が受けたカウンセリングの過程について
詳細にわたって綴られています。
(注:著者は“カウンセリング”という言葉を
使っていますが、私は従来どおり、
“セラピー”という言葉を使おうと思います)
セラピストとして
こういった本を世に出してくれた
著者の勇気に
心底からの敬意を表すとともに
感謝の念を抱かずにはいられません。

というのも
セラピーというプロセスは
いろんな感情が蠢(うごめ)く
極めて「パーソナル」なものであるため
クライエントの多くは
自らそのプロセスを
積極的に他者に話すことは
ほとんどありません。
また、守秘義務があるため
セラピストである私たちは
勝手にそれを公にはできません。
ですから
セラピーというものが
どういった営みであるのか?
…ということについては
未だブラックボックスのまま。

日本でセラピーが
普及しないという背景には
そういった事情もあると思うんですよね。
ですから
こうやってセラピーのプロセスについて
書かれている本を出版されるということが
どれだけ大きなインパクトをもたらすか…
計り知れないものがあると思っています。
一般的に誤解されている
セラピーのあり方や
セラピーという営みの現実を
ひとりのクライエントとしての
視点と本音で言及してくれているのも
本当にありがたい。
例えば…
「枝葉だと思っていたものが、
急にカウンセリングの本流になることはよくある。
いや、そんなことだらけだと
言ってもいいのではないだろうか」
(p.180)
「毎回がすばらしいアドバイスや発見に
満ちていたわけではない。
むしろそんなものはほとんどなかった。」
(p.181)
「『名医』という言葉があるように、
わたしたちは困っているときに常人離れした
優れた人に導いてもらいたいと思うものだ。
その人の言うとおりにしたら
霧が晴れたようによくなる。
そうであればどんなにいいだろう。
占い師のようにわたしの心の内を見透かして、
こんがらがった糸を解いてくれるのが
カウンセラーだと思っていた。(中略)
気持ちがすれ違ったり、傷ついたり、
間違ったり、足らなかったり。
わたしが普段経験していることが
カウンセリングにも満ちている」(p.181-182)
「と同時に、わたしはわたしの話を
初めて聞かれたと思った。
特に大きかったのは、
話を聞き出されるのではなく、
『待ってもらえた』という感覚があったことだ。
『待たれる』ということは、
そこにわたしが『いる』ことを認め、
尊重してもらうことだ。
尊厳をもって扱われることと同義だとわたしは思う」
(p.183 )
などなど…
たくさんの人に知ってもらいたい
セラピーの本質に触れた記述が
本のアチラコチラに散りばめられていて
セラピーに興味がある人も
そうでない人にも
是非ともオススメしたい一冊です。
なお、本書で描かれているセラピーは
精神分析を専門とするセラピストとの
関わりが中心ですが
それも数あるセラピーのかたちのひとつ。
日常の人間関係に
さまざまな在り方があるように
セラピストとの関係性やアプローチも
本当に多様です。

その一例として
この本を手に取ってもらえたらと思います。
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