
恋愛において
「なぜか同じパターンを繰り返してしまう」
と感じたことはありませんか?
奇跡のような出会いに期待するよりも
安心できる土台を育むことが
本当の変化につながります。
【vol.2221】
こんにちは!
カウンセリングオフィス
プログレスのむかいゆかです。
今、8月15日から配信が始まった
「ラブ・イズ・ブラインドUK」という
Netflixのリアリティ番組を観ています。
タイトルの“ Love is blind” は
直訳すると「恋は盲目」。
つまり、人は恋をすると
相手の欠点が見えなくなったり、
冷静な判断ができなくなる…という意味です。
番組名にもなっている
このフレーズが示すように
この番組は
「外見にとらわれず
心だけで相手を選べるのか?」
をテーマにしていて
参加者たちは顔を見ないまま
個室(ポッド)越しに会話を重ね
結婚を前提とした関係を築こうとします。
プロポーズを受け入れた段階で
初めて相手の姿を知り
その後の共同生活を経て
結婚に至るかどうかを決めていく。
そんなリアリティ番組です。
最新シーズンで印象的だったのが
女性参加者カティーシャのエピソード。
彼女は
誠実に気持ちを伝えてくれる男性に対して
「too good to be true
(良すぎて信じられない)」
と感じて不安を覚えました。
一方で多くを語らない
ミステリアスな男性に強く惹かれていき
最終的にそちらを選んだのです。
「安心できる相手に不安を感じ
逆に不確実な相手に心を奪われる」——
冷静に考えると矛盾しているようですが、
恋をすると人は理性よりも
不安や惹かれに支配されてしまいます。
まさにタイトルの
Love is blind(恋は盲目) が示すように
恋愛では現実よりも“見たいもの”に目が向き
判断が曇ってしまうことがあるのです。
こうした選択の背景には
アタッチメントトラウマ(愛着の傷)がある
と考えられます。
幼少期に養育者との間で
安定した関係を
十分に経験できなかった人は
まっすぐな愛情表現を向けられると
「裏切られるのでは?」
「自分にはふさわしくないのでは?」
と不安を感じやすいのです。
その結果、安心よりも
馴染みのある“不安定さ”のある関係を
無意識に選んでしまうことがあるんですよね。
本人は、それが
「gut feeling(直感)」だと信じていても
実際は“慣れ親しんだ不安のパターン”を
繰り返しているだけ…ということも
珍しくはありません。
大なり小なり
「奇跡的な出会いがあれば変われるはず」
と願う気持ちを
誰しもが抱いたことがあるかと思います。
しかし
どれだけドラマチックな出会いがあっても、
土台が整っていなければ
同じパターンを繰り返す可能性が高いのです。
大切なのは
一発逆転の奇跡ではなく
安心を少しずつ積み上げること。
セラピーの場では
「私は大切にされていい」という感覚を
安全に育て直すことができます。
恋人やパートナーは
セラピストではありませんから
愛着のトラウマを
そのまま受けとめてもらうのは難しいのです。
セラピーは
「恋は盲目」の状態から抜け出し
愛を冷静に、そして安心して受け取れる
心の土台を作るための場です。
安心を積み重ねていくことで
人生のパートナーシップも
より健やかなものに育っていくことでしょう。
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