男の子だったらよかったのに!
思い返してみると、「自分らしく生きる」ということは、私にとっては幼い頃からの大きなテーマでした。
幼稚園に入園して間もなくの頃、年上の男の子たちに「女のくせに生意気だ」と言われて、トランポリンで遊ばせてもらえずに、「どうして女の子はダメなの?」と悔しい想いをしたことを今でもハッキリと覚えています。
学校や課外活動、習い事などで良い成績をおさめると、本家の跡取りとして男児を期待していた祖父母や親戚一同から決まって言われたのは「男の子だったらよかったのに…」という一言。
ひそかに傷つきながらも、勝気な私は「それなら男の子なんかには負けてなるもんか!」と頑張りましたが、結果を出せば出すほど「男の子だったらよかったのに…」という呪縛から逃れることができなくなってしまいました。
「こんなに頑張っても認められないのは、男じゃないから。好きで女に生まれてきたわけじゃないのに…。」
そう思ったら、女である自分を到底受け入れることはできず、生きづらさを抱えていました。
自分が無くならないために留学
高校は地元随一の進学校に入学するも、周りは私よりもはるかに優秀な人ばかりで、私のちっぽけなプライドもすぐにズタボロに…。
入学直後から、大学受験に向けてのテストや模試が毎月のように詰め込まれ、それをひたすらこなしていく日々。
「このままじゃ、自分がなくなってしまう!」という恐怖感を覚えた私は、受験戦争という名の荒波にのまれて溺れてしまわないために、必死に抵抗しました。
それが、私にとっての「留学」でした。
留学で少しずつ呪縛から解放
私の留学先のカナダは世界中から多くの移民を受け入れ、それぞれの文化を大切にする「人種のモザイク」と呼ばれる社会。
日本のように型に押し込められたり、同調圧力をかけられたりすることはなく、むしろ、「あなたはどうしたいのか?」「君はどう考えてるの?何を思っているの?」ということを常に問われました。
なれない問いかけに最初は戸惑いましたが、国籍や性別、年齢を問わずに、私が私であることを大事に/尊重されていることを自分の肌で実感して、「私はこれでいいんだ」という感覚が少しずつ私の中に芽生えてきました。
この感覚こそが、私を縛りつけていたさまざまな呪縛から自由にしてくれました。
強さや弱さ、得意なことや苦手なことは、誰にでもあるものです。
自分らしく生きるための第一歩は、そういった自分自身をありのままに見つめ、受けいれるところからスタートします。
それが「自己肯定感」です。
「自分らしく生きる」ということ
そして、これまでの生きづらさや過去に負った心の傷を癒しながら、その奥でなりを潜めていた光や強みに気づき、それらを丁寧に育てていくことを通して、自分にとっての「心から大切だと思うこと」を見つけていく、そのサポートができればと考えています。
というのも、「心から大切だと思うこと」を中心に置いた生き方こそが「自分らしく生きる」ということの本質だから。
自分自身と向き合うことは、とてつもなく苦しいプロセスです。
また、型から抜け出して生きることには、不安、ときには恐怖心さえ、覚えることでしょう。
でも、そうやって悩みながらも、自分の心底にある本当の気持ちや感情に触れることができたときに芽生える「私はこれでいいんだ」という感覚は、間違いなくあなたの「自分らしく生きる」を支える礎になります。
人生は一度きりです。
心の傷のあるなしに関係なく、自分らしさを発揮して、胸を張って人生を前向きに生きてみませんか?一分でも一秒でも長く「自分らしく生きる」ことができるよう、あなたの人生というマラソンの伴走をさせていただければと思います。